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COLUMN

2019.05.15海外情報

海外展示会は連続で出展がおすすめ! その理由と連続出展だからできた工夫を公開します

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こんにちは!
クリスクジャパンの白似田(しらにた)です。

2018年、タイ人のインサイト(本音)を知るために美伊豆DMO様がタイの旅行博TITF(Thai International Travel Fair:タイ国際旅行フェア)行った取り組みを紹介させて頂きました。


引用元:http://www.titf-ttaa.com/

TITFの紹介や、具体的なアンケートの結果は以下の記事を御覧ください。

■ローカルの本音が知りたい! 伊豆DMOによるタイ人インサイト調査結果を発表!

2019年もTITFに出展し、同じアンケート調査を行ったのですが、前回の経験を活かした結果、かなり改善することができました。

そこで、今回は2回目だからこそできた工夫や、良かった点などを紹介していきたいと思います!


アンケート調査の内容はこんな感じです



■調査対象:TITFに来場した日本および訪日旅行などに興味のあるタイ人

■アンケート実施期間:平成31年2月8日~平成31年2月17日

■アンケート収集方法:WEBアンケートフォームへの入力

■アンケート告知方法:タイ人向け日本情報サイト「UR JAPAN」へのバナー告知WEB掲載ならびにフェイスブック掲載、2019年タイ国際旅行フェアブースでの告知

■アンケート回答数:総数:2,855件(TITF前に獲得した回答含む)


なお、2年連続でアンケート調査を行ったのは以下のような理由がありました。

1. プロモーション(タイ人により深く伊豆エリアを知ってもらう)

2. 調査(伊豆エリアに特化したタイ人のインサイト(本音)を収集する)

3. ナレッジの蓄積(昨年結果の仮説・検証含む)


・昨年の出展経験から得た改善案、アンケート結果から得た情報をもとに出した仮説を検証する

・昨年も参加したスタッフから、はじめて参加するスタッフへのナレッジ継承


イベントというと、途中でトラブルが起きたり想定しないことで混乱したりすることも多いもの。
経験は宝ということを今回実感したので、連続で行うメリットや2年連続でやったからこそできた工夫など、惜しみなく紹介していきたいと思います。


メリット① 昨年と同じタイ人通訳をアテンドできる


海外展示会においては、通訳などの現地スタッフの働きが全体のパフォーマンスに大きく影響します。極端な話、出展するブースのプロモーション内容を完全に理解している現地スタッフがいれば、現地語が話せない日本人スタッフが参加する必要性は少ないとも言えるかもしれません。

昨年の美伊豆DMO様ブースにおいては、その点において、タイ人通訳のプロモーション内容の理解度と日本人スタッフの語学力に合わせて、適材適所の人材配置&チームプレーの実践を行うことができました。

今年はさらにその取り組みを押し進めるため、昨年の展示会に参加してくれた同じ通訳スタッフを展示会の半年以上も前から手配しました。かなり前からの手配だったので、別の仕事を持っている通訳さんも休暇を取って参加してもらうことが可能でした。そのため、昨年以上にスムーズなブース運営ができました。

https://www.facebook.com/plugins/video.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2F1792828524276722%2Fvideos%2F2254951698092265%2F&show_text=0&width=267
↑今年もTITF会場でひときわ目立つ大きな声と笑顔でブースへの集客をしていたタイ人通訳のぺアリーさん。


日本や静岡に詳しいタイ人通訳のティプさん。
豊富な知識で伊豆半島の説明をしてくれていました。



美伊豆DMO様運営責任者と抜群のコンビネーションで運営をサポートしていたタンさん。日本とタイのそれぞれの事情を理解し、イベント中は八面六臂の活躍をしてくれていました。弊社もタンさんのさまざまなサポートで業務を行うことができました。


メリット② 日本人スタッフへの知識・経験の伝承が容易



タイ人通訳と日本人スタッフの交流を目的として決起会の一コマ。タイ人通訳へ伊豆半島のお土産もプレゼント。こういったちょっとした心遣いは現地スタッフのモチベーションアップにもつながりますね。

昨年と同じ通訳スタッフをアテンドすることができれば、コミュニケーションにおけるさまざま部分での負担が減ります。そこから得られるリソース(時間など)をはじめて参加する日本人スタッフへの知識・経験の伝承に使うことができます。

海外展示会へ参加する日本人スタッフの経験値はさまざま。海外での展示会に慣れているスタッフから、海外渡航がはじめてという方まで幅広いケースがあります。

そういった場合でも、1年目の経験をもとに相手のレベルに合わせて、知識・経験の伝承を行うことができます。


白似田が考える海外展示会に参加する上での大まかな特性要素

・出展ブース特性
どんな商品(地域や旅行商品など)をどういう目的(多くの人への認知を高める・特定の対象者のエンゲージメントを上げるなど)で出展するのか

・国別特性
言語(タイ語、ベトナム語など)やインフラ事情(タイはMRTで移動可能、ベトナムはタクシーで移動する必要があるなど)、国民性など文化的な背景の違い

・各展示会別特性
同じタイの展示会でも、「TITF」は旅行博なので旅行好きの幅広い年齢層が来場、「バンコク日本博」は日本関連イベントなので日本に関心の高い若年層が多く来場するなどの個別特性の理解

今回の美伊豆DMO様も上記3点をすべてを理解している方は、昨年も参加した2名のスタッフのみでした。その2人が、TITFにはじめて参加する日本人スタッフに知識・経験の伝承を行っていました。


メリット③ 活動内容&出展ブースを日々改善できる


はじめての出展で不慣れなことが多かった昨年と違い、今年は昨年のアンケート実施&ブース出展時に得た経験をもとに改善策を実行しました。


来場者の動きを数値でも把握

展示会のブース出展では、いつ来訪者が来るのかがつかめず、スタッフの休憩など人員配置に困ることがあります。今回は、アンケート回答数・ブース来訪者状況の把握のために、午前・午後など一日に複数回、アンケート収集件数を共有しました。

そのことで来訪者の動きを感覚だけではなく、数値でも把握することで具体的な改善アクションに役立てていました。

TITF会期中はLINEで回答数など共有


感覚と数値をもとにプロモーション方法を改善

感覚
・昨年に比べより詳細な情報を求めている人が多い

数値
・昨年度と同じ件数程度のアンケート回答を獲得できた
・アンケート回答結果から、昨年同様に訪日経験者比率が高い


TITF期間の前半期間中のブース対応において、地図に書き込みながらじっくり話を聞くタイ人が多く詳細な情報を求めていることを実感

プロモーション方法の改善

多くの人に広くプロモーションをすることを目的とするのではなく、より詳しい内容を求めている人に対して意向度を上げる説明していく。

出展ブースでのオペレーション

大きなパネルの前に人を座らせてじっくり説明する形でブース運営を行う、などオペレーションを改善


パネルを即席のプレゼンボードに


美伊豆DMO様のブースには、大きな伊豆半島の地図パネルが掲示されていましたが、5日間の会期中にそれが日々、改善されていきました。

例えば、ブースに来訪されたタイ人から「桜はいつが見頃か?」など質問を受けたら、ポストイットで見頃の時期などを書いてパネルに貼り付けていきました。

単純な作業ですが、これを何回も行うことでパネル地図自体がタイ人観光客の欲しい情報がつまったプレゼンボードへ変化していったのです。

また、こういった情報を集約することで、参加してくれたタイ人通訳たちの理解促進にもつながります。展示会に参加する自治体スタッフはブースに来る訪問対応業務などもあるため、通訳さんからの細かい質問に対応できないこともあります。

そういった状況でもこのように情報がわかりやすくまとまっていると非常に説明しやすくなります。


まとめ




「自分の地元を、仲間たちと、目標を持って、プロモーションする」

そのことが外国人の方に喜ばれることで、体力的にはハードな環境でもブースのスタッフ全員が笑顔で楽しく働けるということを改めて実感しました。

また、継続して展示会出展やアンケート調査等を実施することが、ノウハウの蓄積とそこから出た仮説の検証&改善実行につながると、改めて感じることができました。

毎日、アンケートデータの集計やブースやオペレーションの改善などを行うのは、大変な部分もありますが、5日間という長丁場のTITFだからこそできる取り組みかもしれませんね。

参加された皆さんが行われた取り組みなどありましたら、ぜひお知らせください!


この記事を書いたのは・・・
写真海外事業部・プランナー
白似田洋介/YOSUKE SHIRANITA

https://www.facebook.com/yosuke.shiranita
人材情報会社、大学生向け海外インターン事業運営会社などを経て、2017年4月より株式会社クリスクにジョイン。海外事業部にて、日系企業向けの東南アジアのソーシャルメディアマーケティングに従事。長崎市出身。




※本記事は、株式会社クリスクより掲載許可をいただき、同ホームページにて公開されている記事を転載したものです。

▼今回の元記事
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株式会社クリスク

クリスクは、WEBメディア事業、ソーシャルメディア事業を展開しています。
2010年からは、東南アジアでも事業展開を行っています。
現在は、タイのみならず、ベトナム、マレーシア、インドネシア、台湾など、東南アジアを中心とした様々な国において、WEBマーケティングをはじめ、漫画の現地語翻訳や各国の市場調査など、幅広く事業を展開しています。

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