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COLUMN

2023.10.03企業再生・経営

事業計画書の第一関門「事業環境」の分析方法

  • 企業再生・経営

執筆者:株式会社日税経営情報センター


ものづくり補助金、事業再構築補助金のどちらも事業計画書の提出が義務付けられています。
事業計画の成功確率の高さを裏付けるのが、「事業環境」の分析。

ものづくり補助金、事業再構築補助金のどちらも、
審査項目で「事業環境」の分析を挙げており、採択の上でとても重要な分析になります。


ものづくり補助金(公募要領16次締切より)
(3)事業化面
② 事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。

事業再構築補助金(公募要領 第11回より)
(2)事業化点
① 補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。市場ニーズの有無を検証できているか。
② ターゲットとするマーケットにおける競合他社の状況を把握し、競合他社の製品・サービスを分析し、自社の優位性が確保できる計画となっているか。特に、価格・性能面での競争を回避し継続的に売上・利益が確保できるような差別化戦略が構築できているか。

分析方法として、SWOT分析が記載されていますが、
SWOT分析の前に、もうひとつ重要な分析方法があります。
それが3C分析。

3C分析とは、Customer(顧客)分析、Competitor(競合他社)分析、Company(自社)分析の3つの分析を略して名付けられました。

3C分析には、重要な鉄則があります。
それは、Company分析を最初にしてはいけない、Customer分析から始めるということ。
Company分析から始めると、どうしても自社が中心となり、自社に都合の良い情報の列挙になりがちです。これでは自社に都合の良い事業計画書になってしまい、事業計画の信憑性が疑われてしまいます。

3C分析は必ずCustomer分析から始めてください。
市場規模(想定顧客数)はどのくらいあるのか?
市場の中で、強いニーズは何種類くらいあるのか?
今後、伸びそうな強いニーズはどれとどれか?

このような情報を各種統計資料などから引用して、明らかにします。
ただし、今後、伸びそうなニーズが明確に掲載されていないことも少なくありません。
その際は、引用情報をもとに「仮説」を立てます。
「仮説」であっても、その根拠情報が明確であれば、信憑性の高い「仮説」として審査が通りやすくなります。

続いて、Competitor分析です。
Competitor分析では、市場における強いニーズに対して、
競合他社はどのような取り組みをしているのか?を列挙します。

今後、伸びそうな強いニーズであっても、
競合他社もそのニーズを取り込むために、万全な事業展開をしていると、
後発の自社は競争市場において不利な戦いになります。

今後、伸びそうなニーズであり、かつ競合他社よりも優位に戦えそうなニーズ。
これを抽出するのが、3C分析になります。

抽出する際、SWOT分析のフレームワークを使って整理すると、より分かりやすくなります。

「補助事業の具体的取組内容」には自信があるのだが、
なかなか事業計画が採択されないとお困りの方。
ぜひ「3C分析からSWOT分析へ」という流れを理解したうえで、
事業環境の分析に取り組んでください。



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