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COLUMN

2026.02.24信託

信託法の大家・四宮教授の金言

  • 信託

<信託法の大家・四宮教授の金言>
『信託はその目的が不法や不能でない限り、どのような目的のためにも設定されることが可能である。制限するものがあるとすれば、それは、法律家や実務家の想像力の欠如にほかならない。』 (四宮和夫『信託法』(有斐閣))
これは筆者が信託の道に入って間もない頃に読んで感銘を受けた一節であり、信託という制度の柔軟性を極めて端的に表していると思います。 実務家にありがちな、前例がないから無理だ、と決めつけるような態度を戒めるものとして、今も筆者が大事にしていることでもあります。
<過去の信託新商品の例>                                          
以下①・②とも信託銀行の商品であり日税での取扱いはありません。

①手形削減ニーズのための信託

既に政府が「商業手形・小切手の利用廃止」方針を打ち出している中で古い話にはなりますが、以前は下請企業を多く抱える大企業にとって、手形作成事務や手形に貼付する印紙税の負担は無視できないものでした。一方で手形を廃止してしまうと、大企業側の信用力で手形割引という形で低利の運転資金を確保していた下請企業も資金繰りに窮することになります。
そこで手形ではなく下請企業が大企業に対して持っている売掛債権の信託を受けてこれを信託受益権化し、期日前に資金調達が必要な下請企業の信託受益権は従来から手形割引を受けていた金融機関等が買い受けることとし、資金調達不要の下請企業には信託銀行が大企業から一括で取り立てた売掛代金を期日入金するという新しい信託の仕組みを考案しました。これにより大企業は手形作成に関する事務・コスト負担が大幅に削減でき、下請企業も従来通りの資金調達手段は確保した上で手形現物の授受や金融機関への持込負担等から解放されるという双方にメリットのある仕組みとして一機に広がりました。

②金融機関の自己資本比率規制への対応と個人顧客への運用商品提供のマッチング信託

以前はBIS規制という金融機関の健全性維持のための自己資本比率規制対応で、金融機関が劣後ローンを調達することが行われていました。そこで、主に地域金融機関に対して、地域の個人顧客から金銭信託で資金を集め、信託銀行の信託勘定から当該地域金融機関に劣後ローンを出すという仕組みを考案しました。これにより地域金融機関は劣後ローンによる資本調達ができて、同時に地域の個人顧客には劣後ローンという返済順位の劣る借入とはいえ、自行の信用リスクで運用する少し金利が高い金銭信託を提供できることになり、一石二鳥の仕組みとなりました。これも当時は画期的な仕組みとして複数の地域金融機関が取り組みました。

<新しい信託のタネ>

前記は大企業や地域金融機関向けの話ですが、例えば個人周りでも生命保険金の分割払いやペットの飼養資金の確保といったニーズに応じた信託というものは存在します。もっとも商品として複雑だったり、提供する側の信託銀行や信託会社にとってコストが割に合わなかったりという事情等から、これらが世間一般に広まっているとは言い難いのも事実です。

しかしまずは検討してみないとやれるかどうかは分からないと思いますし、「今無い」ことは「できない」こととは違うと思います。税理士先生や関与先様が新しいビジネスや規制緩和・変更等でぶつかる壁や悩みについて、「 これって信託を使えば何かできる?」とお聞きいただければ、私どもも精一杯に考えてみたいと思いますので、是非、日税に高い球を投げていただければと存じます。

私ども日税グループでは、株式会社日税経営情報センターで家族信託のコンサルティングを、株式会社日税信託にて商事信託を取り扱っており、今般、遺言信託についても取扱いを開始いたしました。税理士先生や関与先様の幅広いニーズにお応えすべく、相続・資産承継のご相談に専門の職員が丁寧、親切にご対応致します。ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
お問合わせをいただいた税理士先生には信託の小冊子を謹呈致します



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