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COLUMN

2021.07.01企業再生・経営

金融機関交渉Q&A vol.66

  • 借入金

本コラムは、(株)日税ビジネスサービスの「日税主催研修」「日税オンデマンド」でも講師としてご活躍いただいている(株)事業パートナーの代表取締役社長・松本光輝先生に、300社を超える会社の再生の成功体験をもとに、金融機関交渉に関してQ&A形式でまとめて頂きました。この情報が関与先様へのアドバイスの一助となれば幸いです。



■現状

・建設業、創業45年

・社長70歳

・10年前から債務超過で銀行から運転資金を借りられない。

・現在リスケ中、借入残高8,000万円。毎月20万円を利息も含めて銀行に返済している。

・職人への未払い金が2,000万円

・ほとんどの仕事は、外注を使って行っている。資材を購入する資金がないので、資材の購入費と職人の作業代を併せて支払うかたちをとっている。

・自宅を建てるために信用金庫から1,000万円の借入があり、根抵当が2,000万円付いている。評価額は1,500万円。


■相談点
自宅を売却した場合、1,500万円は金融機関に取られないか?

■アドバイス
自宅には担保も付いていないし、差押えも入っていないので、1,500万円で売って、1,000万円を信用金庫に返済すれば、500万円の手元資金が残る。しかし、500万円の枠が剰余の状態なので他の銀行が担保を入れるよう要請してくる可能性があるので、無剰余の状態にしておかないと危ない。今の状態では金融機関には取られない。また、自宅に住み続けたいのであれば、先ず、自宅を保証人になっていない誰か(親戚等)に売って名義が変われば、差押えはできなくなる。
1,000万円は社長が信用金庫と「自分としてはもう年だから商売を辞めようと思っている。ところが、借金もあるから大変だ。年金も少し入るからおたくの1,000万円は払い続けるが、今払っている月10万円の返済を月5万円にして欲しい」と交渉すれば問題はない。
信用金庫は、返済が滞った場合は、競売して1,000万円は回収できるので、ノーとは言わない。


※コラムに関するご質問は受付しておりません。予めご了承ください。



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松本 光輝

株式会社事業パートナー 代表取締役40年にわたり、飲食業を中心に会社経営。バブル崩壊時に25億円の負債を抱え、その後3年半でその負債を解消する。2003年より、事業再生請負人として全国行脚中。この間、依頼先の多くが1~2ヶ月以内に、資金ショートに陥るおそれがあるという危機的状況の中から、1社も倒産させることなく、300社を優に越える会社の再生を成功させる。
◎過去の経験を活かして、中小企業経営者の最高の相談者となるべく、活動を続けている。
◎経営者はもとより、幹部社員の皆様・社員の皆様の声をくみ上げ、共に全社一丸となった再生を達成すべく、全力で取り組んでいる。着手後、30日以内に再生計画を作成して、実行に移している。
◎会社を3年かけて再生させる独自の再生術は、他に類を見ません。